句作散歩

くさくさんぽ

11月14日 晴れ

温泉街のある標高の高い土地だからかとくに朝は冷える。とはいえ、起きてスマートフォンに表示されている気温を見ると-2℃とあってさすがに驚いた。

朝風呂に露天風呂につかってから朝食をたっぷり食べて、鬼怒川温泉街を散策する。廃墟になっている宿泊施設があったりと、賑わいを失ってからしばらく経つような寂しい雰囲気がどこか艶めかしい。ロープウェイで登れる場所にまで登ると小規模な猿山があった。管理も行き届いているとは思えず、なんとなく荒んでいるような印象を受ける。20匹そこそこの猿の小社会ではさぞ息が詰まることだろうと思う。ニホンザルではなく台湾の猿で、尻尾が生えていたが尻は赤かった。

その後に行った日光東照宮はケバケバしていて、寺に行った感じは半分しかしなかった。場所だけは寺が建っている場所特有の地形・雰囲気だった。田舎特有の雅ではない不粋を面白がり、かえって粋に感じる倒錯した感性でも持ち合わせないかぎり、東照宮を気に入ることはできまい。

 

紅葉見て龍か虎見て門くぐる