句作散歩

くさくさんぽ

12月11日 晴れ

浅草で興行宣伝用の人力車に乗る。一生乗ることはないだろうと何となく思っていた乗り物に実際乗ってみると、とくに格別の感情もわかず、こんなものかという気がした。混雑した往来を人が面倒そうにのそのそ避けていくのを高いところから見下ろすのだけは少し気分が良かった。手打ちの京風うどんとあなご天丼を食べてから柳亭市馬が出るというので昼の回の寄席をのぞく。たしか以前新宿で市馬を見たときも年の瀬で、掛け取りをやっていたような記憶がある。そう何度も寄席を見に行ってもいないのに被るというのは結構な確率だと思うが、単なる記憶違いかもしれない。

日本橋で映画を見て、夜の街歩きをして適当に歩いていると神田に出たのでそこから電車に乗って帰る。

 

浅草の手打ちうどんの白いつゆ

12月9日 晴れ

仕事後に四谷の友人宅に行きお喋りをする。自分に甘いままの見積もりでもはかがいっていないという評価になる、よくない出来だった。小心翼々としていながら理路整然とも行かないのでは何をしたいのかがわからない。お喋りをするのではなく相手の話にうなずくだけだと腹をくくったほうがストレスにはならないかもしれない。

 

錆びついて下にも動かぬ木馬かな

12月8日 雨

仕事後に温水プールがあるジムの体験に行く。泳ぐのは疲れるし長く泳げないけれど無性に泳ぎたくなるときがある。長く泳げるようになることを目標にジム通いを再開させることにする。心地よい疲れでぐっすり眠れた。

 

澄み切って管理されたる水の音